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独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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銀座 杉もと

店主 杉本 修一

いくつになっても和食を愛し、学ぶことを忘れずに進んでいたい

いくつになっても和食を愛し

杉本 修一(Shuichi Sugimoto)

1965年生まれ、東京都出身。寿司屋の長男として育ち、15才で料理の道に入る。天ぷら割烹やホテルで修業を積み、30才で赤坂の料亭の料理長に就任。そして2005年に独立、麻布台に「杉もと」を開店。2016年、さらなる発展を遂げるべく「銀座 杉もと」として移転。

2017年2月掲載

独立から10年の月日が流れて……麻布台から銀座へ、新たなる出発

 和食の伝統はきちんと守られているのに、独創的で斬新な味を堪能できると口コミが広がり、港区の麻布台で10年もの間、愛され続けた「杉もと」が2016年、老舗から新店まで数多くの有名店が軒を連ねる銀座に場所を変えた。開店以来、順調な経営状態だったにもかかわらず、なぜ移転という道を選んだのか。その答えを店主の杉本氏はこう語った。

「独立をして10年というひとつの区切りのいい時間が経ったとき、一度立ち止まってこれからどうしたいんだろう……と考えてみたんです。まわりからはこれだけ店がうまくまわっているんだから、わざわざ移転する必要はないんじゃないかと言われたりもしたんですが、今、新たに開業することができたらこれから10年も、もっともっとがんばっていけると確信したんです」

 新しい課題を自らに与えることで、ステップアップを図った杉本氏。そんな彼にとって麻布台で過ごした10年は、振り返ってみると……。

「あっという間といえばあっという間でしたね、今思えばですが(笑)。ただ、東日本大震災後の経営状態は正直、厳しかったです。もちろん、それはうちのお店だけではなかったと思いますが、10年の中で一番大きな壁になりました。でも、そこから立ち直れたからこそ、新しい出発に踏み出したいという気持ちが強まったのかもしれません」

 そしてもうひとつ、杉本氏が移転を選んだのには理由があった。それは、麻布台のときから料理の仕込みや盛りつけなどを教えていた従業員の存在である。

「男ふたりで料理をまわしていたんですが、彼が僕の仕事をかなり覚えて、さらに実力もつけてきたので、その腕と力をいかす場所をつくりたかったんです。銀座への移転で店も少し大きくするつもりだったので、自分はもちろん、彼にもステップアップしてもらいたかった」

 こうして2016年の7月、「銀座 杉もと」は意気揚揚とスタートする。

銀座にお店を移してから5ヶ月

厨房に立つ経営者が思うこと

 杉本氏は新しい出発地点をなぜ、名店の激戦区と名高い銀座にしたのか……。それを聞いてみると。

「銀座はグルメな人たちはもちろん、いろいろな職種の人たちが集まる場所なので、あこがれみたいなものがありました。もちろん麻布台にもグルメな人はたくさんいましたが、より多くの人々が集まる大きな町として、銀座を選びました」

 そして店づくりのうえでも、麻布台と銀座とでは大きな差があった。

「麻布台のときは、居抜きの物件だったので自分の理想の店づくりはできなかったんです。広さも十分ではなかったので、収納の部分でも満足できていなくて……。和食は、春夏秋冬をお客様に感じてもらうことが大事なので、器もとても重要な役目を担っているんです。でも、収納スペースが少ないと器の数も制限されてしまう。銀座では、設計からすべて手がけたので私のこだわりがとてもつまっています。器の収納スペースを広くしたのはもちろん、特にこだわったのはカウンター。ゆったり感を重要視しつつ、料理人の手元が丸見えになるデザインにしました。職人仲間からは、『もう少し隠してもよかったのでは?』なんて言われてしまいましたが(笑)」

 料理をしている手元がはっきりと見えるこのカウンターには、杉本氏の料理への自信が存分に現れている。

「自信と言ってもらえるとありがたいんですが、ただ見てほしいという気持ちのほうが強いんです。素材の良さや料理が出来上がるまでの工程を。目で見て感じるもの……というのが、料理を楽しむうえでは絶対に必要だと私は考えているので」

 麻布台から銀座に移転して変わったことは、店の構造。では、変わらないこともあるのだろうか。

「素材をいかすという料理に対する姿勢やお客様を思う気持ちは以前と変わりませんね。むしろ、よりパワーアップしているし、これからも大事にしていきたいです」

 和食の王道をいきつつ、技法を駆使して、インパクトのある料理を提供する。杉本氏の基本理念は今も変わらない。そこには勉強熱心な杉本氏の姿勢があった。

杉本氏が考える店主としての心得

杉本氏が考える店主としての心得

01 お客様が笑顔で帰れるお店であること

02 何かに興味を持ち、探究し続ける

03 自分に厳しく、だけど自分を大切にする

仕事と趣味を両立している、今 これから先に目指す夢……

 杉本氏は小さな頃から、何かしらに熱中するタイプで、まわりと同じことをするのが嫌いだったと言う。

「プラモデルをつくるときも設計図なんて見ないで、形を変えてつくっていました。だから部品があまったりして(笑)。誰にでもつくれるものはつくりたくなかった。その考え方は今とまったく変わりません。だから『杉もと』でしか食べることのできない味をとことん追求してしまう。今でも本を読んだり、外にごはんを食べに行ったりすることで料理の学びを続けています。和食にこだわらず、イタリアンやフレンチや中華にもすばらしい技法があるので、それを参考にして、自分なりに和食に落とし込んで変化させていくのがとても楽しいし、勉強になるんです。料理の世界では、常に新しいことを求める姿勢が大切だと思います。もちろん、趣味の時間でリフレッシュすることも必要ですけどね」

 実は杉本氏には50才になってからはじめた趣味がある。それはトライアスロンだ。

「自転車は8年ほど前、メタボ体質が気になってからはじめたんですが、水泳とランニングは最近です。昔は辛いと思っていた運動が、今となってはワクワクする運動に変わりました。というのも、辛さという壁をクリアしたときの喜びが仕事と重なるので、心の底から充実感でいっぱいになれるんですよ。健康面でも体が鍛えられて、一石二鳥です(笑)」

 仕事も趣味も忙しい時間の中できちんとこなし、喜びを見出している杉本氏の今後の夢とは……。

「やはり料理人を増やして、育てていき、みんなが成功するかたちをつくりたいです。私自身が支援できる立場になることも目標のひとつです。もちろん、自分が健康なかぎり、調理場に立ち続けるということが基本にありますけどね」

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銀座 杉もと

住 所:東京都中央区銀座6-7-19 ミクニ銀座ビル5F

電 話:03-6264-6708

時 間:18:00~23:00(L.O.22:00)

定休日:日曜・祝日

交 通:地下鉄各線「銀座駅」B6出口より徒歩2分

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文:安藤 陽子 写真:小野 順平

2017年02月02日 掲載

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